ランゲルハンス組織球症(疑い)になって、勝手に治った話
今日は、ちょっと自分が持っていた持病の話をしたいと思います。
何、このたんこぶ?
時は今から13年半前の2008年6月。当時、大学4年生で就職活動中でした。
とある日に、自分のおでこにたんこぶのようなものが出来ているのに気付きました。ぶつけた記憶無いのになぁ。寝ぼけてどこかにぶつけたのかなぁ?ぐらいに思っていたので、そのうち治るだろうと思って放っておきました。ところが、1週間経っても2週間経っても、全くよくなりません。これはたんこぶじゃないのかな?そう思い、病院に行く事にしました。
とはいえ、たんこぶって何科にかかればいいのか?よくわからないので、とりあえず複数の科がある大きい病院に行く事にしました。当時、郡山にある日本大学工学部に通っていたのですが、日大工学部では地元の病院と提携していて、提携病院に行けば3割の自己負担分は大学が負担してくれる仕組みがあります。
(※学生医療費助成制度 | 日本大学工学部より引用)
そのため、提携していて一番大きい病院である太田西ノ内病院に行く事にしました。
窓口で病状を説明すると、とりあえず整形外科を受診しましょうという事になりました。診察室で「いつの間にかたんこぶが出来たのですが、ぶつけた記憶がないのです)と説明すると、「それじゃ、まず超音波で診てみましょうか。」となり、超音波検査を受ける事になりました。
額に超音波検査で使うジェルを塗られ、機械を当てられました。そして、検査している先生が「うーん…?」と首をかしげている様子です。その先生が見ている画面をチラッと見ると、そこには自分の骨と思われるものが映し出されていました…が。
そこには、明らかに骨が写っていない部分がありました。
えっ、何これ?そう思っていると、先生が「これは脳外科の範囲ですね。紹介状書きますから、明日脳外科を受診してください」と言います。
の、脳外科?それヤバいんじゃないですか??急遽、脳外科を受診することになってしまいました。
急遽の脳外科受診へ
そして翌日。またもや太田西ノ内病院へ。「同じ病院の別の科に行くのに紹介状が必要なのか」と思いながら、今度は脳外科へ。
脳外科では、CTとMRIを受けました。
人生初の造影剤とやらを打たれ、機械に入る事、計小一時間。診察室に通された自分に、先生がひと言。
「ご実家はいわきですよね?2週間後のこの時間、ご家族と一緒に来る事はできますか?」と言われました。
家族同伴で来いって、真面目にヤバくない??これは参ったなぁ…と思いつつ、父に電話して事情を説明。2週間後の土曜日、来てもらう事になりました。それから2週間、生きた心地がしませんでした。(でも、就活はしなくちゃならない…)
父と病院へ
そして2週間後。アパートに車で来た父の運転で、太田西ノ内病院へ。脳外科へ父と行き、先生から説明されたのは聞いた事無い病名でした。
「イガリさんは、ランゲルハンス組織球症の疑いがあります」との事でした。
ランゲルハンスって何だ?という父と私は頭に疑問を抱いてましたが、要は腫瘍みたいです。恐らく良性だとは思うが、良性か悪性かを判断するには手術して取り出すしかないらしく、手術するとその後抗がん剤治療が必要になるとの事でした。
ランゲルハンス組織球症は、主に子供がかかる確率の高い病気で、自分のように成人してからかかる人は珍しいみたいでした。
とにかく、CTやMRIではハッキリと診断する事はできないらしく、現状ではこのまま様子見が一番良いでしょうとの事でした。まずは約半年後の2008年12月にMRIを撮り、そこでもう一度判断しましょうとの事になりました。
とりあえず、今すぐ入院だとかの病気でなかったのには安心しました。とはいえ、頭に爆弾を抱えたまま日々過ごすことになり、それはそれで不安だったのを覚えています。
当時所属してた研究室の教授や院生の先輩の方も心配してくれていました。
いつの間にか消えた、こぶ
それからしばらくして、いつの間にか額のこぶも無くなりました。本当にいつの間にか無くなっていたので、いつ無くなったのかすら覚えてません。
そして2008年12月。指定された通り、再度MRIを撮りに太田西ノ内病院へ。その結果、半年前にはあった腫瘍が、無くなっているとの事でした。1年後に再度MRIを撮って、ランゲルハンス組織球症と思われるものが確認されなかったら経過観察終了しましょう、という事になりました。
そして1年後の2009年12月に再度太田西ノ内病院の脳外科でMRIを撮り、問題ない事を確認し経過観察終了となりました。
結果的には、いつの間にか出来ていつの間にか無くなりました。
経過観察終了後は、何か異常が出た時は受診するようにとの事でした。また、緊急に受診が必要な場合で郡山まで来られない場合は、石井脳神経外科を受診するように言われました。どうやら先生の後輩らしいので、こちらを頼るように言われました。というよりは、いわきの場合脳外科の選択肢がそもそも無いらしく、必然的に石井脳神経外科になるみたいです。いわきは医療が弱いと言われていましたが、まさかこんなところで実感することになるとは思いませんでした。
ランゲルハンス組織球症と言われても、絶望しないで
ということで、自分の持っている(持っていた?)持病の話でした。
最後の受診から13年が経ち、現在でも特に何も不都合無く生活しています。結局あれは何だったんだろう?と今でも思っていますが、運が良かったと思って感謝してます。
ランゲルハンス組織球症と診断されて絶望している方もいらっしゃると思いますが、諦めないでください。絶対ではないですが、自分のように何事もなく治る方もいらっしゃると思います。
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